2014年07月22日 押忍に寄せて
余人を以て替え難し初代師範杉田先輩の後塵を拝す浅学非才、未熟者の後輩であります。謹んで師範の任を全う致したく存じます。
我らが後輩諸兄に、空手道に寄せる想いの一端を記す。
空手道という道は、いわば命を懸けた修行であり、完結することのない果てしない道であります。その目指す理念や哲学を考えなければなりません。
それは決して闘争の道ではなく、平和と親睦の調和であり、大和への道ともいうべきでしょう。わが松濤館流観空大の第一挙動は、まさしく攻守を表す技ではなく、宇宙・自然との調和を意味するものであります。そこに空手道の理念が凝縮されているのです。
もちろん大和につながる道は平穏無事な道ばかりではありません。時に耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ道でもあります。それを先人たちは、「押忍(おす)」と称したのであります。
自らの知恵と力で前に進めば壁にぶつかる。ぶつかっても逃げたり、退いたりしてはいけないのです。ただ耐えるのみです。耐えながら、「古を推して、己の亀鑑とする」のです。
先人たちは、いかにして壁を乗り越えてきたのか、まさしく温故知新の精神であります。耐えることと、古きを尋ねて新しい道を探る事は繋がらなければならないのです。
これからも、夢や志を以て、前向きに生きていけば、壁にぶつかること必定。その時にこそ、空手道の目指す理念を忘れず、押忍の精神を以て、健闘されることをお祈り申し上げます。
黄泉の路上老少無し、ではありますが、我より先に逝くことを能わず、大いなるご活躍を念じます。
平成26年7月13日記す
岡山大学空手道部第2代師範 第14期OB 波多洋治
我らが後輩諸兄に、空手道に寄せる想いの一端を記す。
空手道という道は、いわば命を懸けた修行であり、完結することのない果てしない道であります。その目指す理念や哲学を考えなければなりません。
それは決して闘争の道ではなく、平和と親睦の調和であり、大和への道ともいうべきでしょう。わが松濤館流観空大の第一挙動は、まさしく攻守を表す技ではなく、宇宙・自然との調和を意味するものであります。そこに空手道の理念が凝縮されているのです。
もちろん大和につながる道は平穏無事な道ばかりではありません。時に耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ道でもあります。それを先人たちは、「押忍(おす)」と称したのであります。
自らの知恵と力で前に進めば壁にぶつかる。ぶつかっても逃げたり、退いたりしてはいけないのです。ただ耐えるのみです。耐えながら、「古を推して、己の亀鑑とする」のです。
先人たちは、いかにして壁を乗り越えてきたのか、まさしく温故知新の精神であります。耐えることと、古きを尋ねて新しい道を探る事は繋がらなければならないのです。
これからも、夢や志を以て、前向きに生きていけば、壁にぶつかること必定。その時にこそ、空手道の目指す理念を忘れず、押忍の精神を以て、健闘されることをお祈り申し上げます。
黄泉の路上老少無し、ではありますが、我より先に逝くことを能わず、大いなるご活躍を念じます。
平成26年7月13日記す
岡山大学空手道部第2代師範 第14期OB 波多洋治
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